日射しの声が聞こえた日
雨どいを壊さぬよう梯子を登りつめる 瓦の軋みにもねえねえ気をつけて 煉瓦色の屋根の上腰を下ろすと 日射しの声が聞こえたよあーあーと嘆いている 打ち損ねたボールも見もせずに 逃げ出して僕は今屋根の上 ひなたぼっこしている猫がほら上目遣い鳴いて僕を見る
次の日も次の日も夏晴れが続いて 雨が今はいい天気僕にはいい天気 次の朝や根の上雨がほとばしる 野球の試合だったのにと誰かの泣き声 あーこんなはずじゃなかったんだ あーこんな奴じゃなかったよね 鳴ききもせず見もせずの猫は部屋 僕が雨に濡れるだけ 雨どいを外れポツポツ落ちる 雨の滴芝生を誘ってる 弛む土の皺に水がたまり 芝生が横たわる
雨どいを壊さぬよう梯子を登りつめる 瓦の軋みにもねえねえ気をつけて 芝生は青空を見上げて知らぬ間に立ち上がる 僕は青空を見上げて無理やりに立ち上がる あーなんて広く平らな空 あーなんて高く青いんだろう 何処から登ればそこにいけるの 太陽が登ってる
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